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動植物に含まれる黄色や赤色の色素成分のうち、脂溶性でβ-カロテンに似た構造をもつものをカロテノイドという。600種類以上あるが、共通の特徴としては、抗酸化力をもっていることだ。カロテノイドの中でカロテン類に分類されるものにはα-カロテン、β-カロテン、γ-カロテンなどがある。そのうちリコピンなどを除いた約50種類は、体内でビタミンAに変わるビタミンA前駆物質(プロビタミンA…
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カンゾウは、中国の東北地方に自生するマメ科ウラルカンゾウの根と根茎を乾燥させたもので、漢方でもよく使われる生薬である。漢字では甘草と書くが、文字通り強い甘味があり、甘味料として醤油などにも活かされている。昔から漢方の世界では「百薬の毒を解す」として、作用の激しい薬物を処方する際に、強烈な薬理作用や刺激をやわらげる目的で、カンゾウを配合してきた。
カンゾウの主な有効成分は、…
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ガラナはアマゾン原産のツル性植物。小さな実は熟するとはじけ、黒い種が姿を現す。熱帯雨林の先住民は、この種をペースト状にして食し、薬用効果を活かしていたといわれている。その用途は興奮剤、鎮痛剤、下痢治療であったらしい。
ガラナに多く含まれる有効成分は、研究者たちの間では当初ガラニンと呼ばれていたが、後にコーヒーなどでおなじみのカフェインと呼ばれるようになった。ガラナのカフェ…
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ガルシニア・カンボジアは、インドやスリランカなど多雨地帯に自生するオトギリソウ科の果樹で、別名をゴラカまたはタマリンドという。果実はオレンジほどの大きさで酸味があり、古くからカレーのスパイスや民間薬として利用されてきた。
ガルシニア・カンボジアはその抗肥満効果が注目され、数十年前から研究が進められてきた。そして有効成分とその仕組みが徐々に明らかになってきて、今ではダイエッ…
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キチンはカニの甲羅などに含まれている水にも酸にも溶けない動物性の食物繊維。これを化学処理したものが、キトサンである。キトサンになると、水には溶けないが酢や胃酸には溶けるようになる。化学処理の際、どうしてもキチンが残り、キチンとキトサンが混じった状態になるため、キチン・キトサンと2つの物質名を重ねて呼ぶが、人体に有効な働きをするのは、主にキトサンである。
キトサンはアミノ基…
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昔から広く親しまれてきたキノコ類はその種類も豊富で、成分はタンパク質や糖質、ビタミン、ミネラルに富んでいる。
その中でも注目したいのが、多糖類の一種、β-グルカン。この成分には、制ガン性があるとして注目されている。
β-グルカンは、ガン細胞に直接働きかけてガンを退治するわけではない。例えば細菌やウイルスが体内に入ってくると、マクロファージやNK細胞が働いて攻撃するのだが…
キノコ類由来多糖類(AHCC、霊芝、ハナビラタケ)の詳細を見る
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キャッツクローは、ペルーに自生するカギカズラ属のハーブ。葉の付け根の軸に猫のツメのようなトゲがあることから名付けられた。インカ帝国の時代からの伝承薬でもあり、ペルー先住民の間には、樹皮を煎じて飲用する方法が伝わる。
キャッツクローの有用成分には、アルカロイド、トリテルペン、キノビック酸グルコシド、ポリフェノール、プロアントシアニジンがある。作用については研究が進められてい…
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ギムネマ・シルベスタは、インド南部や熱帯アフリカなどに自生するガガイモ科のツル性植物。ヒンディ語で「グルマール」、つまり「砂糖を壊すもの」という意味である。ギムネマ・シルベスタの葉を噛むと、舌の甘味を感ずる部分に作用して、甘味だけを感じなくなってしまうという不思議な特徴から、この名がある。
インドでは2000年以上も昔から糖尿病の治療薬として珍重され、19世紀半ばからイギ…
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クエン酸は、酢や柑橘類に含まれる酸味の成分。レモン1個には、約4g含まれている。
クエン酸の働きのひとつに「クエン酸回路」がある。これは、エネルギー生成の過程に必要な経路で、最初にできるのがクエン酸である。
まず体内に摂取された糖質や脂質は、ブドウ糖やアミノ酸、グリセリン、脂肪酸などに分解され、さらにブドウ糖はピルビン酸(または乳酸)に分解されていく。これを解糖作用とい…
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クランベリーはもともと日本やヨーロッパ、北アメリカの寒冷地に自生するツルコケモモ科の小果樹で、サクランボのような赤色の実をつける植物。現在はアメリカにおいて品種改良が加えられ、広く栽培されている果実である。古くから尿道炎や膀胱炎をはじめとする泌尿器系疾患に効果があることで知られ、アメリカ先住民の生薬としても用いられてきた。
尿路感染症の対策には酸性物質である馬尿酸が有効だ…
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クロムは肝臓や腎臓、血液、脾臓に存在し、膵臓から分泌されるインスリンの働きを助ける必須微量ミネラルだ。
体内に取り入れられた糖質は、ブドウ糖に分解されて小腸から吸収される。これが血液中に入って血糖値が上がると、膵臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖を筋肉や肝臓に取り込む働きをする。この時ブドウ糖は、エネルギーが不足していると筋肉細胞に取り込まれて運動エネルギーとして消費さ…
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あらゆる病気の治療や改善、諸症状の緩和に効果が期待でき、今日では医薬品添加物としても承認を受けているクロレラ。淡水に生息するプランクトンの一種で、エメラルド色をした緑藻類である。
ほぼ無尽蔵に供給されうるプランクトンであること、その60%が良質のタンパク質からできていることから、1890年に微生物学者に発見されて以来「未来の栄養素」として注目され、研究・実用化の歴史も古い…
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グァバは、東南アジアや熱帯アメリカ原産の常緑樹で、日本ではバンジロウ、中国では番石榴(ばんせきりゅう)と呼ばれている。ビタミン類やミネラルを豊富に含み、特に果肉にはビタミンCが多い。
果肉はそのまま食べたりジュースとして利用されるが、葉はお茶として飲用されている。最近では、グァバ茶に含まれる「グァバ葉ポリフェノール」に血糖値の上昇を抑える効果があるとして注目されている。
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グルコサミンとは、カニやエビなどの甲殻類の外皮を形成するキチン質やヤマノイモなどのネバネバ成分であるムコ多糖に多く含まれており、天然のアミノ糖の一種である。アミノ糖は糖タンパク質を構成する成分で、ヒトの体にも存在しており、軟骨や爪、じん帯、皮膚などに分布。細胞間や組織同士を結びつける結合組織の役割を果たしている。
加齢や肥満による関節の酷使に加え、代謝の低下や運動不足によ…
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フランス人は肉や乳製品をたくさん摂るのに動脈硬化や心筋症にかかる確率が低い。このフレンチパラドックス解明のかぎになったのが赤ワインだが、さらに赤ワインに含まれる成分を研究した結果、ぶどうの種子にプロアントシアニジンという有効成分があることがわかった。
プロアントシアニジンはポリフェノールの一種で、カテキンがたくさん連なったもの。抗酸化力はビタミンEの5倍もあるという研究結…
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野菜不足による健康バランスを整えるために一躍ブームとなった青汁健康法。この青汁に含まれる主要原料として、広く名前が知られるようになったのがケールである。原産は地中海沿岸の地域で、キャベツやブロッコリーの原種ともいわれている。キャベツ類の一種ではあるが、結球せずに成長するアブラナ科の野菜である。
緑黄色野菜であるケールには豊富なβ-カロテンが含まれているため、ビタミンAの効…
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ケフィア(=ケフィール)は、旧ソ連のコーカサス地方の伝統的な発酵飲料のことで、牛や羊、ヤギなどの乳にケフィア菌を加え、発酵させて作られる。黄色いカリフラワー状の塊が特徴的で、日本においてはいわゆる「ヨーグルトきのこ」の名で親しまれており、美容や健康にすぐれた効果があることで一躍脚光を浴びた。
長寿の人が多いことで知られるコーカサス地方の人々の間では、日頃から食生活としてケ…
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コエンザイムQ10は、エネルギーを生産する際に欠かせない補酵素。もともと体内でも作られるのだが、歳をとるにつれて合成されにくくなる。不足してくるとエネルギー生成力が弱まって、肌の老化や免疫力低下、また疲れやすい、肩こり、冷え性などの症状に現れてくる。
臓器や筋肉が働くためにはエネルギーが必要になるが、エネルギーを生み出すもとになるのがATP(アデノシン三リン酸)という物質…
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コラーゲンは動物の体内に最も多く含まれるタンパク質で、人体の全タンパク質の約30%を占めている。
細胞内のタンパク質や血液のタンパク質は水に溶けた状態で存在しているが、コラーゲンは繊維や膜などのように構造体として体内に依存している。したがって、コラーゲンの第一の役割は体内臓器の形を作る、支える、といった体の枠組みを作るところにある。第二の役割は体の細胞と細胞の間を埋める、…
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コンドロイチンの語源は「軟骨のもと」という意味のギリシャ語である。動物の細胞、繊維、臓器などを結びつけ、それらの支持、保護、栄養補給の役目を果たしているのが結合組織だが、この主要成分が「ムコ多糖体」と呼ばれるものである。コンドロイチンはこのムコ多糖体を構成する成分のひとつである。
ムコ多糖体はネバネバした粘着物であるために膠質とも呼ばれる。老化はこの膠質の状態の老化、特に…
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